つまり何したの?
木工を再開したので、手始めに木工用具を入れるための道具箱を作成した。
どうした急に?
電源とインターネット回線と冷暖房があれば仕事ができる僕は、引っ越しをしてガレージというほどではないけれどそこそこ広い1階の部屋を手に入れた。
最近デジタルワールドでしかものづくりをしていなかったし、「この部屋でしかできないことをしよう。」そう思った僕は早速、近所のホームセンターで道具と板を調達した。
当面の目標はCrafting Tableを作成することだが、道具箱を作ることでHello world!とすることにした。
初学者にとって非常に難しいのがスキルツリーを理解することだと思っていて、コンピュータ科学的にはHello world!からマインクラフトを作るまでのステップがわからないことだ。木工も同じで、初手は箱でいいと思うが、どうやったら法隆寺が建つのかは全く想像がつかないし、法隆寺は観光ぐらいでしか目指していない。
スキルツリー問題はこれを作り終わっても解決しなかったが、いい感じの木工動画をYoutubeで漁りつつ、作っていく中で次に必要なものを順番に作っていこうと思う。
要件定義
寸法の要件
- 本棚に収まるように幅300mm, 高さ150mm以内
- のこぎりを収めたいので内寸の縦650mm以上(買ってきた全長600mmのこぎりの刃が取れることを知ったのは出来上がってから)
材料の要件
- 板厚15mmの杉かパインの集成材(ホームセンターで購入しやすいため)
- 天板は5mmの薄いベニヤ(ホームセンターで購入しやすいため)
表面処理の要件
- 痛くない程度に処理されている
- 塗装などは不要
プロセスに関する要件
- 練習のため、電動工具を用いない
設計
今回作成予定の道具箱は非常に簡単な作りなのでエイヤで作っても良いが、ちゃんとした工程を踏んでみた。
買ってきた15mmの板材は思ったよりも分厚かったが気にせず進めることにした。
設計はFusion360を使ってやってみた。板厚15mmとわかっているので、底板から順番に必要な板を作ってはAssyに放り込んでいくだけでできた。
(多分もっと便利な機能もある気がするが、直方体を作ってAssyするしかやっていないので今後この辺も学ぼうと思う。
シンプルで作りやすそうなのと、子供の頃の大工さんのイメージで設計したのでこんな形になった。(制作の過程で短い側面の横についている板は一旦つけないことにした)
では作っていく。
使った工具
- のこぎり(切る
- キリ(なくてもできる、あると釘が打ちやすい
- 金槌(組み立てる
- スコヤ(ケガキ用
- 曲げ尺(ケガキ用
- 鉛筆(ケガキ用
- 鉋(なくてもできる、あるときれいに仕上がる
- クランプ(なくてもできる、あると組み立てやすい
- 木工用ボンド(なくてもできる、あると組み立てやすい
工程
調達
- 1820x300x15のパイン集成材
- 900x300x5のベニヤ板
- 長真鍮釘(38mm)
- 短真鍮釘(14mm)
下の木の台は前に作ってあったので実はこっちがHello world!な気がしてきたが気にしない。
ケガキをする
部品ごとに板に線を引いていく。
- 底板, 1枚, 680x300
- 側面長辺, 2枚, 680x120
- 側面短辺, 2枚, 270x120
- 上部の前後留め具, 4枚, 60x300(300は必須ではないので少し小さくても良い)
- 蓋(ベニヤ), 270x595(600想定で設計してたが開けにくかったので後で短くした)
切っていく
手鋸で680x120を2枚作るのは非常に骨が折れた。丸鋸が欲しくなった。
余った部分で寸法がマストではない留め具を作れるので、いい感じに切り分けられたと思う。
切ったところはザラザラしているので鉋がけをしてみた(難しい
組み上げていく
このとき木工用ボンドで固定しておいて、後で釘を打ったらやりやすかった。
- 底板の上に側面板を4枚立てる
- 箱側留め具を2枚つける
- 蓋に留め具を2枚つける(ここは現物合わせした方が良い)
できたもの
外観(蓋の上に昔ロゴをレーザー削りしたものをおいてある)
中に工具を収めた様子
最後に
久しぶりに木工を趣味でやってみたら、「デジタルデトックス」のような効果が得られた。
「デジタルデトックス」とは、一時的にデジタルデバイスから離れることで、心と体の健康を回復・向上させることを目指すアプローチのことを指すらしい。
実際、長時間のスクリーン使用は目の疲れ、睡眠障害、ストレスの増加など様々な問題を引き起こす可能性があるらしい。
どう考えても長時間のスクリーン使用をしていたので、これは木工でデジタルデトックスするしかない…!
木工をしている間はスマホやPCを触ることはできないし、多少なりとも体は動かすし、普段使わない頭を使ったような気がする。
何より出来上がったものを眺めるのはとても気分が良い。
というわけで、Autodesk Fusion360を使った「木工のHello world!として道具箱を作った話」はいかがだったでしょうか。
みなさんもAutodesk Fusion360で木工をして快適なデジタルデトックスライフを試して、新しい自分を発見してみませんか?
この記事はAutodesk Fusion360を個人用で使わせてもらっているだけで特にスポンサードされているわけではありません。